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【第4回】いよいよお墓の解体へ。職人さんの技と、家族の心模様。

みなさん、こんにちは。 自分自身のリアルな体験を綴る【私の墓じまい日記】、第4回をお届けします。

前回、お寺様や親族のみなさんから温かい同意をいただき、役所での手続きも無事に完了しました。 今回は、いよいよお墓をしまう当日のお話。供養の日の天候にハラハラしたこと、現場で起きた想定外のトラブル、そして形あるお墓がなくなった瞬間の心の変化をお伝えします。

1. 雨風の中での閉眼供養。「ご先祖様は怒っているのかな…」

母や親族からしっかりと了承を得て、4月21日、お寺様に「閉眼供養(へいがんくよう・魂抜きの法要)」をしていただく日を迎えました。

朝8時から予定していたのですが、当日はあいにくの強い雨と風。急遽、時間を午前10時に変更することになりました。 激しく降る雨を見つめながら、私の心には小さな不安がよぎります。 「もしかして、ご先祖様がお墓をなくすことを嫌がっているのかなぁ……」

そんな私の不安を察したのか、住職様は「そんなことないよ」と優しく声をかけてくださいました。 少し雨が落ち着いたタイミングを見計らい、小雨が降る中でお経を読んでいただきました。心の中のざわつきは完全には消えませんでしたが、住職様のお経を聞きながら、「これからは我が家のお墓で、この人たちの分まで一生懸命守っていこう」と、改めて強く胸に誓いました。

2. 感謝を込めた、最後のお墓掃除

お墓の解体工事を翌日に控えた5月6日。 私は一人、祖母の実家のお墓の掃除へ向かいました。

実は、雪が解けた3月の「お彼岸前」にも一度お掃除をしていたのです。しかし、4月の暖かい陽気のせいか、気づけばもう新しい草がだいぶ伸びていました。お墓の前で、自然の「命の力」の強さをしみじみと感じながら、一本ずつ丁寧に草をむしり、お墓を優しく水拭きしていきました。

ピカピカになったお墓に向かって、心から手を合わせます。 「今まで、長い間ありがとうございました。明日からは、新しいうちのお墓(鈴木家のお墓)で、どうかゆっくりと眠ってくださいね」

3. プロの技と、現場を開けて分かった「想定外のトラブル」

そして5月7日、いよいよ墓じまい当日を迎えました。 朝9時、解体・施工を担当してくれるスタッフの皆さんがお寺様へ丁寧に挨拶を済ませ、いよいよ作業がスタート。

現場には、お墓の工事でしか見かけないような小回りの利くクレーン車が登場しました。職人さんたちの無駄のない見事な連携によって、頑丈に見えたお墓の石材は、ものの30分ほどで綺麗に取り外され、移動していきました。

続いて、最も大切な「お骨の取り出し」です。 職人さんがお骨を一つひとつ丁寧に拾い上げてくださり、白いさらしの布袋の中へ、4名分のお骨を大切に移していきました。

ここで、お墓の歴史を感じる発見がありました。 ここ15年ほどに納められたお骨は布袋に入れられていましたが、それよりも昔のお骨は「土に還るように」と、そのまま埋葬されていたのです。職人さんは嫌な顔ひとつせず、土とお骨を本当に手際よく、かつ優しく丁寧に仕分けてくださいました。

しかしここで、現場特有のちょっとしたトラブルが発生します。 お骨が納められていた「骨堂(こつどう)」の深さが、事前の想定よりもはるかに深かったのです。大人の下半身がすっぽり入ってしまうほどの深さまでコンクリートの構造物があり、これを取り壊して撤去する作業に、思いのほか時間がかかってしまいました。

お墓じまいは、地面を掘り下げてみないと分からない構造になっていることも多く、まさに現場ならではの大変さ。それでも職人さんたちはプロの意地を見せ、その後は非常にスムーズに工事をリカバリーして進めてくれました。

4. 景色が変わった瞬間、フッと軽くなった心

最後に、掘り起こした場所へ綺麗な土を入れてもらい、熊手のような道具で地面を綺麗に整える「れいきがけ」をしていただきました。

すべての作業が終わり、跡形もなくなった「まっさらで綺麗な場所」を見つめたとき。 不思議なことに、私の心にずっと引っかかっていた重い気持ちが、フッと消えていくのを感じました。

「ご先祖様に申し訳ない」「寂しい」という暗い気持ちではなく、「これで、次世代へ重荷を残さず、みんなを温かい場所へ迎える準備ができたんだ」という、とても清々しくラクな気持ちに変わっていたのです。

お墓の形はなくなりましたが、ご先祖様との繋がりが消えたわけではありません。むしろ、これから新しい場所で一緒になる物語が始まります。

次回は、いよいよこの連載の最終回。 墓じまいをすべて終えてみての素直な感想、そして「これからの供養」についてお伝えします。

(次回、最終回へ続く)

最終回は【第5回:完結編】「墓じまいが教えてくれたこと。ご先祖様の想いと、お客様の心をつなぐ私の仕事。」をお届けします。どうぞ最後までお付き合いください!

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